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展覧会のご紹介は journal で随時行っておりますのでご覧下さい。
 

◆ お知らせ:アートと医療

病院や老人介護施設などへのアートのアプローチは、アラカワアートオフィスの主要な仕事のひとつです.


◆ 佐野紀満さんの作品 戸田中央総合病院 A 棟の正面玄関に
アラカワアートオフィスでは、病院の療養環境の向上のためにアート作品のコーディネイトを行なっています.

アートを使った環境整備を3年計画で進めている埼玉県戸田市の戸田中央総合病院.今年は正面玄関に日本画家・佐野紀満さんの作品をはじめ、入院病棟廊下、手術室や集中治療室のあるフロアの家族待合室などにアート作品を配置しています.


佐野紀満 
『それぞれの景色』
日本画 130.3 x 130.3cm画

描かれているのは、野原と思われる場所に点在するペンギンたち.
この絵は、ペンギンが本来いる氷の世界ではなく、野原に描かれています.ペンギンたちの視線はどれも同じ方向ではなく、あちこちへ向けられています.背景には遠くに緑の山、そして樹々が描かれ、ある木は花が咲き乱れ、別の木は紅く紅葉し、そしてまた緑の芽生えの木もあります.絵としては具象画ですが、現実にはあり得ない状況を描いたファンタジックな世界です.





あちこちを見ているペンギンたち.
作家の佐野さんによれば、特に意識したわけではないがしいて説明するなら、皆がいっせいに同じ方向を目指さなくてもいいのではないか、という気持ちがあったそうです.
戸田中央総合病院は院内に様々なアート作品があります.
埼京線、戸田公園駅から徒歩3分


□ 病院の取り組み □
1995年に設立された医療機能評価機構という組織を取り上げた番組が、今年はじめにNHKで放映されました.
この組織は、病院を様々な角度からチェックして病院がうまく機能しているかどうかの客観的評価を与えているそうです.病院は自発的にこの機構の審査を受けて一定の評価を得ることで、安心して来てもらえる病院であることを社会にアピールし、同時にそうあるための内部努力を繰り返しているとのこと.そのチェック項目は現在800にも及ぶそうですが、療養環境とサービスについてや地域における役割等、内容を聞くと当たり前のような気がすることも、実は実行されるのがとても難しいほど、病院内は人手不足や忙しさで様々な困難と戦っていることがわかりました.
番組の中で、川崎にある国立病院がとりあげられ、機構の審査を前に院内の改善責任者になった先生が階段の踊り場の壁に掛けられた絵を見て、「これはもっと明るい絵に替えた方がいいですね.実際、今まで絵があることも気がつかなかった」と苦笑していました.絵は壁の随分高い位置に飾ってあって、ちょっと寂しい印象でした.
審査にあたるサーベイヤーと言われる人たちは、病院関連の仕事にキャリアがあるいわばその世界の人たちでもあり、取材にあたった医療ジャーナリストが、『患者からも参加できるようになると本当に必要とされることがもっと取り込める』というようなことを言っていました.
評価はあくまでも医療環境をよくするためのものであって、アラをさがすためではないので、そのためにこうして様々な立場の人がひとつの目的に向かって問題を検証していくというのは地道で大切な努力だと思いました.
厳しい現実の中で、アートが医療現場に出来ることは何か.それは数値化できないけれど実感できる何か、アートが人に及ぼす影響は確実にあるのです.

◆ AAO(アラカワアートオフィス)
病院へのアートワーク

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